2024年の営業について
2022/06/21
はじめまして、こんにちは!槍ヶ岳山荘の新人スタッフ伊東です。
先日のブログで紹介されましたミシュランというあだ名ですが、寒さに免疫のない自分が頭から足元までダウンの衣服を着込んだ末のシルエットがその名の由来でございます。
料理に不自由してる身なのに、全く恥ずかしいあだ名になってしまいました…
そんな私ですが、コロナ禍始めた登山にはまりこみ、気付けばここ標高約3000mに位置するこの小屋で勤務をしていたという状況です。
初のブログ更新となりましたので、今回は私の話に少しお付き合いください…!
山が好きだという気持ちと勢いで、人に恵まれた勤め先を離れて飛び込んだ生活もあっという間に2ヶ月が経とうとしています。
水をはじめとしてあらゆるものが潤沢ではないですし、容赦のない風雨や寒さのなか寝付くのさえ苦労したりと慣れない環境下で大変な部分もありました。
街の生活って色んな贅沢に溢れていることに気付かされます。
それでもくるくると変わりゆく自然の姿を間近にして過ごすことは驚きにあふれていて全く飽きません。
広く高い青空の下でずーっと続いていく雄大な山々に囲まれながら休憩しているとき、ここに来れて良かったなぁとしみじみ感じます!
体中のエネルギーを一歩踏み出すことに迸らせて、空っぽとなった心と身体に、そこで出会える景色が、音が、気配が、ものすごい勢いで補給されるあの感覚が好きで。
また、一期一会のすべての出会いや時間の流れ方に街ではなかなか味わえない新鮮な心地よさがあって、始めてすぐに山の虜となっていました。
山を登るきっかけや、山を登り続ける理由は人それぞれかもしれませんね。
槍ヶ岳山荘に来られる方には、私よりずっと多くの山の先輩がいらっしゃるでしょうし、槍ヶ岳といえば憧れの山の象徴。思い入れを持って登って来られる方も大勢いらっしゃるかと思います。
ここで働きながら、皆さまからそんな色々なお話を聞いたり、感動の瞬間を共有できるなら嬉しい限りです!
自然に癒され、頼もしくて愉快な仕事仲間との充実した日々は同時に、あまりに多くのことを知らず、できず、の無力な己と向き合う修行のような日々でもあります。
体力、気合い勝負のものにはじまり、効率の良さを常に問われるものや地道で繊細な作業まで、想像をさらに超えて仕事の幅が広いことにまず驚かされました。また、あらゆるものが貴重な山において、たとえば物が壊れても簡単に捨てるのではなく、どうしたら直せるのか、他に使い道はあるかなど、問題点を見つけてはすべきことを積極的に探しにいく先輩方を見ながら、ここで生きるうえでは様々な意味での人間力が必要だということを痛感させられます。
とにかく不器用で要領を得ない私はそのなかで日々文字通り右往左往し周りをヒヤヒヤさせてしまうわけなのですが、これらのことができるようになったら今よりももっともっと楽しいんだろうなと思いますね。
なにより、私たちの行う仕事すべてはこの小屋のためであり、来ていただくお客さまのためのもの。
山行の思い出が少しでもより良いものとなるように、そしてまたこの小屋に来たいと思っていただけるように頑張ってまいります!
ということで、ミシュラン(いつかは星目指して…!)修行に励みながらお待ちしております。
何卒よろしくお願いします!