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天狗沢~間ノ岳

新人・藏立と天狗沢の様子見と研修を兼ねて間ノ岳まで行ってきました。
今日は岳沢小屋~天狗沢~天狗の頭・間ノ岳~西穂高岳~上高地の登山ルートのプロモーションです。

まず、天狗沢の様子ですが、2020年5月の上高地群発地震の影響で天狗沢の荒れ具合はなかなかのものです。当時、雪解け時期と相まって、雪崩と岩雪崩が随所で発生し、その名残が今でも登山道を覆っています。

歩きづらいことは言うまでもなく、ルートが分からないような箇所もたくさんあります。
もともと天狗沢上部は国内最難関コースとも言われる西穂~奥穂のエスケープルートであり、ジャンダルムを経由して奥穂高岳へ向かう最短ルートであり、腕に覚えのある上級者、体力に自信のある登山者が利用するところなので、こんなアドバイスは不要かもしれませんね。
ただ、たまに技量不足な人が足を踏み入れることも目にしますが、そんな人たちは痛い目にあうルートですから気を付けてください。

さて、天狗沢上部と言えば穂高連峰の中でも遅くまで雪渓が残る、それも相当な急斜面として知られる場所。今年は雪解けが早いとはいえ、まだまだ長大な雪渓が残っています。
この先、7月中旬の3連休ではまだアイゼン・ピッケルが必携の状態は続くでしょう。例年であれば8月初旬まで雪渓が残りますが、今年は7月下旬にはその心配もなくなりそうです。この点についてはまたご案内させていただきます。

さて、天狗のコルへ着けば、そこから天狗の頭~間ノ岳は岩場に次ぐ岩場が続きます。
国内最難関ルートの核心部のひとつですからね

ほぼ垂直ともいえる、天狗のコルからの鎖場

逆層スラブの鎖場

そして、最後に間ノ岳に登り詰める鎖場
好きな人にはたまらないコースです

天気は下り坂でしたが、なんとか間ノ岳に着くまでは青空がもってくれました。

帰りは天狗の頭への登り返しは面倒なので、間天のコルから岳沢へ直接下降。
新人君を殺すわけにはいかないのでロープで確保して下りましょう。

さて、西穂~奥穂も通ったことあるし、前穂も奥穂も北穂も行き慣れたような上級登山者へのお誘いです。
例えば1泊2日しか取れないようなお休みの時、夜行で早朝に上高地に着けばいいけど、どうしても自宅を早朝出発にしかできないような時間が無い時にこの岳沢~天狗・間ノ岳~西穂~上高地のルートなどはいかがでしょうか。
7時に新宿発のあずさに乗ればお昼に上高地着、それから岳沢小屋までは3時間。そこでカレーバイキングでお腹いっぱいになり、翌日は上記ルートで上高地に下ればなかなかに歩き応えのある登山が楽しめますよ。時間がないけど、ガッツリと岩に触れあいたいときにこのルートはおすすめです!!