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奥明神沢経由前穂高岳

漢字だけ並べてみました。今日も好天が続きそうということで、前穂高岳へと偵察に行ってまいりましたのでご報告です。

小屋からしばらくは雪崩の跡を登っていきます。このデブリ帯、表面は固く、中はスカスカで足を取られ非常に歩きづらかったです。2600m付近まで続き、時間をとられました。
この辺りは落石も頻発しています。登っている際にも握りこぶしほどの石が猛スピードで落下していきました。足元に気を取られ過ぎないよう、周囲の状況は常に確認する必要があります。

また、お昼を過ぎてくるとより一層雪が緩みます。今日も昼過ぎには奥明神沢付近で雪崩・落石ともに発生していました。

明神のコルと前穂ダイレクトルンゼの分岐まで来ると雪面は綺麗になりました。こちらの写真は下山時に撮影したもので、雪が緩むのを待って降りてきているので、トレースが付きますが、登りの時は雪面はテカテカカチカチで、ピッケルの石突きは刺さらず、二人ともダブルアックスで、アックス部を突き立て、アイゼンをなんとか蹴りこみ登っていきました。全体的に雪が少ない影響で、斜度がいつもより急だなと感じました。

ルンゼの一番細い部分、今年はすでに石が露出している状態です。

こちらの写真も下山時のもの、登っている時はツルツルの雪面に全力で、カメラを取りだす余裕が全くありませんでした。今日のような日差しだと少し待つだけでも雪面は多少緩んでくるので、その時の天候も考慮して判断されるのがいいと思います。

いつもの倍の時間をかけてなんとか登頂!! そこには槍穂高の絶景が待っていました。

登っている最中はかなり怖い思いで必死に登っていましたが、この山頂からの景色!にすべての気分を持っていかれました。やっぱり前穂からの奥穂~槍の景色は素晴らしいですね 思わず、おお~!と久々に感嘆の声を上げた気がします。

やっぱり涸沢にはたっぷりの雪があります。一方岳沢方面は

南面になるのでやはり雪の量が全然違いますね。今年は山スキーを楽しみたいなら涸沢、槍方面の方がいいでしょうか。

こちらはズームで覗いた槍ヶ岳山荘、みんな元気かーい? こちらも元気に頑張ってるよー!

こちらは登り途中に少し雪が緩むのを待った際に撮影した一枚、こんな絶景が見れるのも頑張ったからですね、岳沢からの前穂高岳登頂ルート、かなりの急傾斜で雪山最上級者向けのルートになりますので、この景色が見たい!けど不安な方は、迷わずガイドさんに頼んでの登山をおすすめします。

怖い思いもしながらの前穂登頂でしたが、やはり穂高の山はすっげーです。穂高の山々、下から見るか上から見るか。どこから見ても最高です。