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2024年の営業について

槍ヶ岳山荘グループの山小屋を利用される方は必ずご一読ください。

2021岳沢偵察

ご無沙汰しております、岳沢小屋です。下山からはや5ヶ月、あっという間に季節はめぐり、再び山へ戻る時期となりました。その前に、小屋の雪の状況を見てまいりましたのでご報告します。


登山口である上高地に雪はほとんどありません。除雪された際の雪の塊が残る程です、例年ならこの時期の偵察はスキーを履いて登り、下山は滑ってくるのですが、これだけ気候が暖かく、雪も降っていなければそりゃあ無理だろうと思っていたのでスノーシューとアイゼンを担いで、ツボ足でのスタートです

6番の見晴らし台付近まで、雪上と夏道を繰り返しながら登ります。ひんやりと雪の冷気が気持ちよかったです。私もいろいろあって登山は久しぶりです。

倒木がいくつかあり、道をふさいでいます。営業開始までには処理したいと思います。

6番に到着です。久々の穂高、お久しぶりです!

なんとか残る日陰の雪をつないで雪上歩行していきます。雪の上を踏みしめ、穂高の岩壁へと迫っていく。いや~、登山は楽しいですw

雪は少ないし、かなり溶けてしまっているだろうと予測はしておりましたが、目の前の近づく雪稜を見上げて、想像よりもはるかに少ないな、、と思っているころ小屋に到着。

おお!!すごいな!!なんじゃこれ! え~! いやいや※▲□〇?とかよくわからない言葉にならない叫びを2人で5分ほど繰り返し、あまりの雪の量の少なさに驚きモモノキという感じです。

除雪せずに小屋の中に入ることができました。建物は無事でとりあえず一安心。
奥明神沢も雪は薄く、コブ尾根、南稜あたりもかなり少ないですね。この雪量は例年ですと、5月のGW明け~中旬、はたまた下旬の頃くらいの量だと思います。


雪の量が少ないと作業は楽で、宿泊の方の受け入れ準備ははかどるので良いのですが、問題はテント場でして、この雪の量では連休中の大規模なテント場が造成できないということです。
特に大型のテント(4~5人以上)は安全に張る場所がない可能性があります。
沢筋ならいくらでも張れますが、危険極まりないのでご注意。
入山してからまたお知らせすることになると思いますが、例年のように大規模にテント場を造成するのが困難と思われます。
今のところ予約制にすることは考えていませんが、
安全に幕営できる場所には限りがあります
というアナウンスをさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

昨年は地震とコロナでなかなかに大変なシーズンとなりました。今年は平穏無事な山となることを願っています。4月19日入山予定となります。今シーズンもよろしくどうぞ!