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雪化粧の穂高と登山道の状況

こんにちは。ここ数日の荒天により、大幅に宿泊者が減っていた岳沢小屋です。しかし今朝の岳沢は風も穏やかで(稜線は強風でもここはたいてい穏やかですが)、朝から最高の景色が広がっていました。

10月の早い段階でこの景色が見られるのは珍しいです。この景色を見られるだけでも岳沢に来たかいがありますよ!

さて本日は、雪化粧の穂高の写真を撮りながら、岳沢パノラマまで登山道の様子を見てまいりました。

まずは壮観な写真から!

奥穂・吊尾根
明神岳の山肌
岳沢パノラマから見上げる前穂

ハイマツに積もった雪が、いつもとは違う迫力を出しているように感じます。

ちなみに稜線に出ずとも、こういった開けた場所までくるとめちゃくちゃ寒いです。

登山道についてですが、ジグザグ道まではチェーンスパイク等あれば普通に歩けましたが、そこから上、岩場に入るとずっとこんな感じでした↓

岩の上には完全に雪が積もっています。岩場に入ってしまえばずっと両手両足を駆使して登る必要がありますが、どの岩がつかまれそうかどうかはほぼ分からず、雪を払いのけて岩を確認しながらの登りとなりました。

下りも同様、あまり考えずに足を置くと、簡単に滑り落ちます。実際何度か滑りこけました。

ですので雪が残っているうちは、きれいな写真を撮りたいからと言って、どうか安易に山頂を目指すことはしないでください。岳沢パノラマより上部は直接確認はできていませんが、雪によりルートの判別も難しいでしょう。紀美子平直下の岩場などはどこにもつかまる場所が無く、夏山装備で臨めば天国への直滑降滑り台となっていると思われます。

雪が融けるには数日はかかると思いますし、また9日は標高の高いところでは雪の可能性もあります。明日以降上を目指す方々は、慎重な判断を心がけてください。アイゼン必携です。

最後に、この雪で紅葉ピークを間近に控えていた葉っぱが枯れてしまわないか心配していましたが、なんとか大丈夫そうです。小屋周辺のピークまではもう数日かかるかと思います。

本日の小屋付近の様子