2025年の営業について
2025/07/09
本日(9日)、槍沢ロッヂのスタッフと氷河公園コースの整備(主に雪関連)を行いました
主となる作業はこの燕岩直下の急な雪渓トラバースのカッティング
この時期の雪渓は硬く締まり、なかなか疲れる作業でしたが安全に歩けるように処理しました
とはいえ、足を滑らせれば滑落して死亡事故確実な場所、安全のために最低でもアイゼンはお持ちください。
絶対に滑落したくない人はピッケルもあったほうがいいかもしれません
個人的にはバランスを取るためにストックに利用をおすすめします
また、雪に不慣れな人はまだここは通らない方がいいかと思います。おそらく足がすくんで動けなくなるでしょう
今日は槍沢ルートとの分岐点に道標も立てました
このあたりは雪も消え、チングルマが咲き始めてとてもきれいでした
なお、カッティングの作業を行ったのは先ほどの雪渓一箇所だけですが、他にも本日時点で合計6箇所の雪渓の通過があります。カッティングを行った雪渓以外は転んでも死ぬことはないのですが雪に慣れていないと歩きにくいと思います、重ねて、雪に不慣れな人は今月下旬(7月25日)頃までこのコースの利用はお控えください。
雪渓はガスった時などは方向が分からなくなるので目印用の旗竿を立てています
さて、気になる天狗池はというと…
まだまだ雪の下です。
昨年、一昨年は雪解けが早く、7月20日くらいに池が出現したようですが、今年は例年並みの残雪量となっているので、池が出現するのは8月上旬頃になるかと思います。また続報をお待ちください
ところで、この氷河公園から横尾尾根を通って南岳まで登ろうという(あるいは下ろう)登山者も多いかもしれませんが、横尾尾根というのはなかなかハードなコースです
こんな巨岩が累々と積み重なる尾根で、段差も大きく、歩き辛く、特に上高地から一日で登ってきた登山者には疲れ切った身体に最後に襲い掛かる試練となります
槍沢ルートのように「ゆっくりでも歩いていれば先に進める」という地形ではありません
氷河公園は天狗原とも言いますが、それはまるで高下駄を履いた天狗が大岩の上をピョンピョン跳ねるような場所であることから名付けられたとも言います。
タイプは違いますが、穂高のザイテングラードや北穂の南稜くらいの難易度とお考えください
少なくとも「初めて槍ヶ岳に登るんだけど、私でも登れるかしら…?」なんて初心者の方は絶対に行かない方がいいと思います
南岳新道の雪渓は11日か12日の午前中にはカッティングの作業に行きたいと思っています
今日の槍沢はお花盛りでした