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前穂偵察(ダイレクトルンゼ)

本日のブログ担当槍ヶ岳山荘から移籍してきた5年目のKです
今日は奥明神沢を経て前穂へ向かいました。早く出発してツルツルなのも嫌だし遅すぎてズブズブなのも嫌なので時計と天気とにらっめっこをして出発する。最初は比較的斜度の緩い雪渓を落石に気を配りながら歩く。

左右に大きく開けた沢ではないので心理的な圧迫感は否めない。

進むにつれて斜度が増していく。前穂方面と明神方面の分岐の辺りに3.4人ほどが休憩できる岩が出ている。アイゼン・ピッケルを使いながら慎重に進む。こういう時のトレースは非常にありがたい。尻セードをする際はトレースを消さないようにお願いしたい。

頼むぞアイゼン・ピッケル!俺の命はお前に預けた。

  恐怖心からついつい前を急ぎたくなるが背後には絶景が広がる。

岳沢周辺から景色を見るといつも思う。乗鞍こんなに近かったっけ。
ノドの部分の雪はこんな感じ。5月2日現在雪は通行には十分な量。

日が当たっていればしっかり効くが日陰はなかなか効きが悪い。より一層慎重に進む。ノドを越えてしばらく進めば前穂の山頂だ。

山頂付近から見下ろす涸沢。よく見るとたくさんのテントが。
槍ヶ岳方面。肩には山荘が。山荘の皆様いかがお過ごしでしょうか。ちなみに私の古巣です。

景色を一通り眺めた後は足早に山頂を後にする。下りは登り以上に神経を使う。下りの恐怖心たるや雪のある時期に登ってはこれたものの下りられない登山者が一定数いる所以だろう。自分の技量をしっかり判断したうえで登っていただきたい。

小屋について一安心。ただいま岳沢小屋。