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前穂ダイレクトルンゼの状況

連休が始まり、今日は多くの登山者が前穂へ、コブ尾根へと出かけて行かれました。
今年は南稜の雪が少ないのでコブ尾根の方が人気があるようです
そして、この時期の岳沢の一番人気と言えば、奥明神沢~ダイレクトルンゼで登る前穂高岳
その気になる箇所のチェックに出かけてきました

槍穂高の積雪期ルートと言えば、槍沢や涸沢~小豆沢・北穂沢など幅の広い雪渓ルートが一般的ですが、その中でも異色と言える奥明神沢のこの狭隘さは秀逸です
この狭さは心理的プレッシャーを受け、ゾクゾクする登高感がなんとも言えないのです

こちらのお二人は前穂へ登ったあと、前穂高沢を滑るそうです
前穂高沢も上部は気持ちの良い広大なオープンバーン
下るにしたがい狭隘なゴルジュ帯へと入り、最後は岳沢上部に合流するのですが、雪不足の今年はすでに沢が割れていますが、この二人はキチンとロープを持って来られているというので安心ですね

前穂への中間地点が、奥明神沢からダイレクトルンゼへの分岐
ここも雪の量が気になるところで、すでに雪は割れ始めていますが、向かって右側を回り込めば通れるのでさほど気にするほどでもありません

そして、一番気になる「ノド」の部分は思ってた以上に雪がしっかりとありました
これだけあればGW後半~5月中旬までは問題なく通れるでしょう
近年、これだけの幅で雪があるのは珍しいことです

今日はランチタイムが忙しくなりそうなので、ここまでで引き返しました
撮影のために背中をお借りいただいたお客さま、ありがとうございました

ちなみにルート全体に階段状のステップが出来ているのでかなり登りやすかったです
そして当然、日が登ると雪面が緩み登りにくくなるので早朝からの行動がおすすめです
宿泊者・テント場利用者のほとんどが今朝は4時までに出発されていたようです
時間が遅くなるほど、日の出後の行動が暑くなり、雪面も緩むので、とにかく早めの行動がおすすめです
※上高地から登って往復されるかたはどうしても時間があとにずれ込んで、暑いし、雪が緩んでたいへんだったようです

連休後半も好天となりそうで、多くの方が登られるでしょうが、早め早めの行動を!!