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2024年の営業について

槍ヶ岳山荘グループの山小屋を利用される方は必ずご一読ください。

岳沢上部積雪状況

昨日は岳沢登山道の作業のあとに荷上げ物資の調達に松本へ下り、今朝上高地へ戻ってきたので、上高地から見上げる穂高の山々の状況をお伝えいたします。
まずは大正池から
岳沢を見上げるには河童橋よりも大正池からの方が良く見えます

肝心の部分を拡大するとこんな感じ
この残雪期に前穂にいたるダイレクトルンゼで一番気になる「ノド」はまだしっかりと雪がつながっています
昨年はここの雪が切れ、非常に不安定な状況となり、3名同時滑落2名死亡というたいへんな事故の発生した現場です。
雪があるから安全というわけではなく、雪がつながっていてもたいへんな急傾斜ポイントです、十分な注意を払って通過してください

前穂へいたる前半部分の奥明神沢はこんな様子です
小屋のすぐ上で雪崩と4月の大雨の影響で非常に歩きにくい状態となっています

こちらは河童橋からの穂高岳
この画角で南稜やコブ尾根を見ると状況が分かりやすいです

標高の低いところは雪がたいへん少ないのですが、2800m以上はそれなりの積雪量となっています。
ただ、今年の特徴で雪がたいへん柔らかくグズグズなので、けっこう登りにくいかもしれません。

こちらは岳沢の④西穂展望所からの西穂高沢
下部はだいぶ雪解けが進んでいますが、上部はまだまだ雪たっぷりです。
西穂稜線(独標~山頂)は雪が大変に少ないので、雪の西穂に登るなら、この西穂高沢の方が面白いと思います。
なお、ここは日当たりの良い斜面ですので、早い時間に雪がグサグサに腐りますので、早朝の利用がおすすめです。
上高地を5時半出発では頂上着が10~11時となります。
岳沢泊で4時出発、頂上9時着のプランの方がいいでしょう
(あるいは、上高地泊で3時出発)
さて、明日から大型連休のスタート、そして上高地の開山祭、槍穂高の山小屋の営業開始となります。
安全には十分に気を付けて、残雪の槍穂高登山をお楽しみください