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8月15日、大キレット

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お盆休みも終幕を迎え、天気も下り坂ということで、槍穂稜線上の人もすっかりと減り、ようやく時間と気持ちにゆとりが持てたので、久しぶりに大キレットは長谷川ピークまで散歩に行ってきました。

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今朝は本当に良い天気で、金沢などの日本海沿岸の街並みもくっきりと見えるほど澄んだ朝となりました。人は減ったとはいえ、大キレットを越える人もそれなりにいて、

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昨夜の宿泊者にもいましたが、チビッ子の姿もチラホラと…

また、途中では長野県遭対協夏山常駐隊の奥原・大山グループも!!

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こうして、槍穂界隈のパトロールをしてくれる彼らは頼りになる存在ですが、くれぐれもお世話になることのなないように。

とはいえ、昨日の怪我人のように、山に大勢の人が入れば、少なからずは事故も起きるもの。

起きてしまったことは仕方がありません。そういう時は彼らや、我々山小屋に頼っていただいて結構ですからね。普段はいろいろうるさい人たちも、怪我人には優しいですから(^^)

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おかげさまで難所・大キレットではこの夏、今のところ事故もなく平穏でたいへんありがたいことです。

宿泊者や休憩の登山者、あるいは今日のように実際に足を運んで登山者の会話に耳を傾けていると、みなさん、大キレットに挑戦するということで、事前勉強をしっかりして、かつ、緊張感を持って、この大キレットに臨まれていることが、この事故無しという結果に結びついているのでしょう。

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一方で、私の前任地・岳沢小屋の栗原君からは二日続けての悪天下での紀美子平付近での重症事故の発生に泣き言に近いメールが届いています。(詳細は岳沢小屋のブログ参照)

大キレットはそのネームバリューからか、緊張感を持って通過される登山者が多い一方で、吊尾根・重太郎新道というのはナメて考えている登山者が相当に多いようです。

確かにスポットスポットで言えば大キレットの方が危ない場所はありますが、吊尾根・重太郎新道もそれに準ずるくらいで危険な個所が多い登山道であり、それが長い距離続くということを考慮すると、大キレットよりも危険なのが、吊尾根・重太郎新道です。

そこを「奥穂高岳から上高地への最短ルート」と言うことで、安易にコースを選択する人が多い結果が、岳沢界隈で遭難事故が多発する結果に結びついているのだと考えます。

北アルプスの最高峰からの最短下山路、それはつまり、それだけ急傾斜が連続して危ないルートだということは、少し考えれば分かることなんですが、そこまで思考が働く人が案外少ないんですよね。特に岩場歩きに慣れていない北アルプス初級者が這う這うの体(ほうほうのてい)で下山してくる姿を見ると、それはちょっと違うんじゃないか、ここを歩くには君らはまだ未熟すぎるぞ、と思うことが多々ありました。

辛口かと言われるかもしれませんが、それが岳沢小屋で多くの登山者、そして遭難者、怪我人、さらには遺体を見てきた者の率直な感想です。

栗原君から、「ちょっと、なんとか言ってくださいよ」と言われたので、場違いを承知で書いておきました。

そんな救助活動の真っただ中でピリピリした岳沢小屋とは一転、南岳小屋では「お盆休みお疲れさまでした!」会を行っておりました(笑)

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ただ、私を除くスタッフはみんなあまりお酒を飲む習慣のない人たちですので、どこかの小屋のように深酒はしておりませんので、ご安心を(笑)