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槍ヶ岳山荘

槍ヶ岳山荘スタッフブログ

6月27日 天国地獄

こんにちは、槍ケ岳山荘です。

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この通り、天候に恵まれ工事の方は着々と進んでおります。

先日まで大工さん達の手伝いで私も工事に携わっておりました。

なので、工事の進み具合を間近に感じておりました。

 

しかし工事中に休暇があった為、私はしばらく現場を離れることになりました。

 

最初から最後までを見届ける事が出来ないのは残念ですが、休暇から戻ってきた時にどこまで進んでいるかがとても楽しみでした。

そして何より、工事よりも休暇の方が私にとっては大事ですし・・・

 

他の戦友たちの休暇はまだまだ先。

そんな槍ケ岳山荘で籠城をしている戦友たちをしり目に私は山を下りるのです。

 

「馬引けーい!!」などと叫びたくなるような心境ですがそんな上等なものはおりません。

この界隈に居るのは猿くらいでしょう。

エテ公どもに我が身を預けれるわけもなく・・・

 

馬など無くとも己が脚がある。

休暇は私だけ。

山を下りる様はまさに一騎駆けである。

 

久しぶりに味わう下界は正に天国・・・。

天国のような街には実際は下りているわけで・・・。

 

天国に落ちるとはこれ如何に。

 

しかし先ほどのような浮かれた心でぶっ飛ばして下山をすると案の定、翌日に脚にくるわけです。

使い物にならなくなった脚をもってして、恋い焦がれた街を歩き回る訳です。

闊歩するつもりがこれではまるで徘徊です。

もはや山に居た時に思い描いていた半分も楽めないでしょう。

 

休暇から戻ってくる際はいつも山で生活するのに必要なものを背負って登ります。

私の場合、主に酒ですが・・・

籠城している戦友たちの士気を高めるよう、下界の美酒を担ぎ上げる訳です。

この様は、かの徳川家康公もおっしゃっていました。

 

「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」

 

やはり私の話とは言葉の重さが違いますね。

重荷の中身は自分で選んだ酒ですし・・・。

そして欲張っていっぱい背負うと後悔することになります。

 

自分の手綱を引けなければ天国も地獄に早変わりです。

 

 

最近は布団干しも進められています。

大量の布団を屋根に投げ込むという中々に大変な作業です。

ですが、様々な死線をくぐり抜けているこちらの槍ケ岳山荘軍の兵(つわもの)達はそんな事ではへこたれません。

己が発する短い掛け声と共にひたすら布団を放り投げていくのです。

 

しかし干し終わった布団を回収する際・・・

フワフワに膨らんだ布団の誘惑に打ち勝つ為にはグッと兜の・・・もとい、ヘルメットの緒を締めねばなりません。

うかつに近づいてしまったが最後、もはや布団の虜です。

そうなると、さすがの兵たちも「働かざること山の如し」であります。

 

そんなフワフワ布団も大量に相手をすると汗だくになりながらの作業になります。

 

天国と地獄は紙一重なのかもしれませんね。

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